この記事では、集英社が出版している『【推しの子】』1巻（1話～10話）のネタバレと考察・感想を紹介しています。
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『【推しの子】』1巻のネタバレ・あらすじ
第一話のネタバレ
主人公の産婦人科医「ゴロー」は、アイドルグループ「B小町」のエースで不動のセンターをはる「星野アイ」の熱烈なファン。
そんなゴローの前に、突然星野アイが患者として現れます。
そう、アイは16歳ですが子供を身籠ってしまい、事務所スタッフと一緒に診察に来たのです。
驚きを隠せないゴロー。
それでも彼女と心を通わせながら、ともに出産に向けて準備を進めていきます。
出産予定日が近づくにつれ、ゴローはアイが出産を迎える喜びと、アイとの患者と医師としての関わりがなくなることになる寂しさも覚えます。
そして、いよいよアイの出産予定日、ゴローは病院からの帰り道、何者かに背後から襲われてしまい、なんと第一話にして死んでしまいます！
そんな時、病院ではアイは同時に双子を出産します。
第二話のネタバレ
ゴローは目を覚ますと、アイの子供・星野愛久愛海（あくあまりん）として転生します。
しかも彼は前世の記憶を保ちながら、アイのアイドルとしての活躍を見守っていくことになります。
双子として生まれた妹の瑠美衣（るびい）もいます。
アイの芸能界復帰にあたり、所属事務所の社長・斉藤の妻、ミヤコに面倒を見てもらうことになりました。
芸能界の現場のドロドロした裏側が垣間見える第2話。
アイはその中で異彩な注目を集める存在として描かれています。
ゴローはテレビに復帰したアイを見て、本当のアイドルとしての輝きを再認識し、アイの子供として近くで見守ることができる幸せを一人噛み締めます。
話の終盤では、ルビーも前世の記憶がある転生者であることがわかります（正体は不明）。
第三話のネタバレ
ルビーもアクアが自信と同じ転生者であることを知ることになります。
アイの熱烈なファンであるルビーは夜な夜なSNSでアイのエゴサーチを行い、アンチに対して強烈なバッシングで対抗する激しい一面がクローズアップされています。
そんな中、慣れないベビーシッターとしての仕事に戸惑うミヤコ。
全てが嫌になった彼女は世間にアイの秘密を公言することを企てます。
それを阻止するため、ゴローは天の使いと名乗り、説得を試みます。
しかしミヤコには響かず、代わりにルビーがアマテラスの化身と名乗り、女優顔負けの演技でミヤコを圧倒します。
ルビーの姿に、かつての自信の患者であるサリナを重ね合わせるゴロー。
最後にルビーの前世の名前がサリナであったことが明らかになり、今後の展開に含みを持たせて終わります。
第四話のネタバレ
華々しいイメージとはかけ離れたアイドルの世界が明らかになる第4話です。
アイの月給はわずか20万円台！
幼い子供二人を育てるにはなんとも寂しい収入です。
十分な報酬をもらえるアイドルはほんの一握りのようです。
SNSでエゴサーチしたアイは、ネガティブな書き込みに落ち込んでしまいます。
それを知ったルビーは、ミヤコに頼んでゴローとともにこっそりアイのライブを鑑賞にいきます。
大人しく鑑賞するつもりだった二人でしたが、ライブの興奮を抑えきれず、オタ芸を踊ってしまいます。そんな二人を見てアイは胸キュン。
二人のオタ芸を収めた動画はSNSで拡散されバズります。
そんな自然に溢れたアイの笑顔がSNSフォロワーからも支持を集めるという終わり方でした。
第五話のネタバレ
時代は少し変わり、アクアとルビーも成長して歩いたり話たりしてもおかしくない年齢になりました。
アイの初ドラマ出演が決まり、マネージャーの子供という設定でアイのロケに一緒についていくことになったアクアとルビー。
ここで口が達者なアクアは監督の五反田の目に止まり、なんと五反田の連絡先をゲットします。撮影の中でアイはカメラの中でも実力以上の輝きを放ちます。
しかし、肝心のアイの出演シーンはわずかでアクア達はがっかりしてしまいます。
五反田に文句の電話を入れるアクア。
そこで、五反田は本来のアイドルとしての魅力を認めたアイに映画への出演オファーを検討していることが明らかになります。
なんと、その条件はゴローの共演という驚きのものでした。
第六話のネタバレ
五反田の映画に出演することになったアクア。低予算の映画撮影の現場で同じ子役である有馬かなと出会います。
天才子役として周囲からもてはやされ、天狗になっている態度のでかい有馬に怒りを覚えるアクアとルビーでした。
映画のあらすじは、自分の容姿に自信のない女が山奥の病院で整形手術を受けるというものでした。
アクアと有馬かなは、舞台となる村の入り口で出会う気味の悪い子供の役です。
もちろん初演技となるアクアでしたが冷静に状況を判断し、五反田の意図を汲みとります。
ありのままの自分を表現したゴローは、結果として五反田や周囲の大人たちの好感を得ます。
思わぬライバルの登場に、有馬かなは悔しさを覚える、という第六話でした。
第七話のネタバレ
時は変わって転生から3年が経ちました。
前回の五反田の映画で知名度を大きく上げた20歳になったアイはテレビで引っ張りだこです。
幼稚園に入園した二人は、お遊戯でダンスを踊ることになりました。
しかし、前世でベッドでほとんどの時間を過ごしていたルビーは踊り方がわからず幼稚園から逃げ出してしまいます。
そんな時、ルビーは闘病中にテレビで追いかけていたアイドルとしてのアイに憧れていたサリナ時代を思い出します。
そして、母となったアイに励まされながら、ルビーは踊ることのできる、体を自由に動かせる喜びを少しずつ感じていきます。
そんなルビーの様子を見てアクアは、ルビーの将来の女優としての才能を陰ながら感じることになります。
第八話のネタバレ
話はさらに進んで、トップアイドルの仲間入りを果たしたアイ。
SNSのフォロワーも100万人を超え、ドームライブも決定するなど順風満帆です。
二人に父親と合わせたいと思ったアイは、二人の父親に連絡を取り住所を知らせてしまいます。
アイは、斉藤にスカウトされた昔のことを思い出します。
施設で育ったアイは、愛を知らない境遇で育ったためアイドルなど務まるはずがないと感じていました。
しかし、斉藤はアイに嘘をついてもいいことを伝えます。
それを聞いて、嘘が本当になってしまうアイドルの世界を知り、アイはデビューを決心します。
そんなことを思い出していた折、突然の訪問者が訪れます。
子供の存在をしる男にアイはナイフで刺されてしまいます！
第九話のネタバレ
ファンに刺されたアイは、嘘つきよばわりされながら、苦痛の最中でも彼への感謝を口にします。
嘘であっても全力でファンを愛していたことを伝えると、さした男リョースケは逃げ出しました。
彼はアイのライブにも足を運んだことのある人物でした。
もともと医者であったゴローはなんとか自力で止血を試みますが、大出血のためどうしようもありません。
薄れゆく意識の中、最期を悟ったアイは力を振り絞ってアクアとルビーに語りかけます。
二人の成長をみることのできない後悔と、二人への愛を初めて口にすることができました。
徐々に瞳の星が小さくなっていくアイ。
母の名前を叫ぶ二人。最期は完全な黒目となってアイは事切れます。
衝撃的な展開を迎える第九話。
第十話のネタバレ
なんとアイは死亡し、アイを刺した犯人も自殺するという急展開を迎えます。
ルビーはアイの死亡をネタにするネット民に怒りを覚えますが、それもほとぼりが冷めて徐々に立ち直ります。
二人は斉藤夫妻に引き取られることになり、ルビーはアイの姿を追いかけるように女優を目指します。
アクア（ゴロー）は芸能界に自身の父親が居ることを悟り、父親こそがゴローとアイを殺すように仕向けた黒幕であることに気づきます。
それに気づいて瞳に星が灯るアクア。
そして、彼は芸能界に進出し、自身の父親を探し出して復讐することを心に誓います。
やがて成長して高校生となった二人は本格的に芸能界デビューを目指す、というところで第1章の終わりとなります。
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『【推しの子】』1巻の考察・感想
原作者の赤坂アカさんは、映画化され話題となった「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦」の作者でもある実力者です。
こじらせた恋愛ストーリーを主軸としつつ、コメディも織り交ぜていくスタイルですが、本作でもその絶妙なバランスがふんだんに盛り込まれています。
多くの謎や疑問が残るストーリーですが、伏線を少しずつ回収する謎解きの要素もあり、非常に面白いです。
芸能界・アイドルという一見煌びやかな世界だけではなく、裏側にある闇や、ドロドロした裏側も描かれており、非常に陽と陰をうまく描き分けているなと感じました。
芸能界x転生という変わったテーマですが、今後の展開に要注目なイチオシ作品だと思います。
