この記事では、講談社が出版している『ダイヤのA act2』20巻(175話~183話)のネタバレと考察・感想を紹介しています。
『ダイヤのA act2』20巻のネタバレ・あらすじ
第175話 市大の圧
1回裏1アウトランナー三塁の場面で打席に立つのは市大三高の主砲・星田守。
マウンドに立つ一年生投手、友部はチームに流れを呼び込むために厳しいコースへ果敢に攻めていく。
勝負を決めに行った三球目、アウトコースに投げた球は大きく打ち上げられ、センターの頭上を軽々と越えた後にフェンスへ直撃。楽々と三塁ランナーがホームへ帰り、市大三高が先制点を獲得した。
続く5番打者も三塁線へ流し打ちを放つが、サードを守っている轟雷市のファインプレーで惜しくも阻まれスリーアウト。市大三高の得点は1点で終わる。
1点を取り返すために薬師の面々が奮闘するも、3人の打者をわずか7球できっちりと仕留められる。
市大三高が流れを掴みつつ、2回裏の攻撃に移り変わっていった。
第176話 第二ラウンド
市大三高の打者に2塁へ進まれるも他の打線を抑え込み、薬師高校が1点ビハインドの状態で攻守交替。しかし市大三高エースの天久を打ち崩せず、アウトカウントが2つ加えられた。
その後、一打席目で市大三高のエース・天久のスライダー打ち返した轟雷市が打席に立つ。
順当に進めば準決勝でどちらかと戦うことになる青道の面々は試合の流れを静かに見守っていた。
そんな中、沢村栄純は天久が習得したという新球のことが頭によぎっていた。
そのようなことを知る由もなく、八王子野球場ではエースと主砲の対決に注目が集まっていた。
全力で迎え撃つ構えの轟雷市に触発されながら、天久は大舞台で新たな変化球で挑む。
その軌道からストレートだと判断し、轟はバットを振るった。
しかし、金属バットから快音が聞こえることは無くボールはキャッチャーミットに収まった。
見たことのない変化に驚愕し、轟の顔には珠のような汗がいくつも浮かび上がる。
驚愕する観客や選手たちを置き去りに、天久が放った151キロのストレートを轟がバットに当てるもファール。
そして三球目、初公開を迎えたばかりの新球が再度投げられる。
轟はボールに当てることができず、バットは空を切った。
第177話 指2本分のプライド
轟雷市を空振り三振に切って取り、大きく盛り上がる市大三高ナイン。
第二ラウンドを終えたエースと主砲は火花を散らしつつ、次のイニングへと移っていく。
天久がかねてより求めていた曲がりすぎないスライダー、「スライ」を見せつけられ余裕が無くなった薬師高校は守備位置の変更を行う。
ピッチャーとレフトを変更し、友部がレフトに、そして薬師高校のエースである真田がマウンドに上がる。
右打者の胸元を抉るように飛び込んでくるシュートを警戒する市大三高は対策として指2本分だけバットを短く持ち、当たり負けしないようにする。
しかし、そんな思惑を真っ向から打ち砕く勢いの球を投げつけ、先頭打者をセカンドゴロに打ち取り空気を変えた。
互いのエースを打ち崩そうと両陣営の執念が燃え上がる。
第178話 サーモグラフィー
2番手のバッターをサードゴロで打ち取り2アウト。
そこで迎えるは市大三高のクリーンナップ。秋大会の雪辱を晴らすべく練習を繰り返した強豪校が確実性を重視し、エース真田を打ち崩そうとする。
しかし、臆することなく真っ向から荒々しい球を投げ込み三振に抑えられる。エースの奮闘に応えようとする薬師高校に勢いが乗り始め、自分たちのスイングで逆転を狙う。
その様相を見て薬師ベンチの温度が変わったと断言する天久。サーモグラフィーをかけて確認してほしいなどと頭の片隅で考えながらも、ヒット一本で薬師の攻撃を終わらせた。
続く市大三高の攻撃で4番・星田をライトフライに打ち取った。
轟が必ず天久を打ち砕くと確信し、薬師高校全員で守り抜く。
第179話 明と暗
市大三高が1点リードしたまま迎えた6回表、轟と天久の第三ラウンドが展開されていた。「スライ」を狙い打った轟だったがセカンドゴロに打ち取られる。
続いて両者のエースがぶつかり合う中、観客席で試合を見守っていた青道の一年生捕手・奥村が天久の「スライ」を最先端の変化球である「ツーシームジャイロ」であることを看破。
薬師高校のエース・真田を天久が空振りに仕留めたことも併せて、脅威が増したことを再認識させられた。
時はわずかに進んで6回裏、2アウト二塁の場面で4番・星田の打席を迎える。
決めに行ったツーシームをはじき返され一二塁間を抜けていく。ランナーの帰還がホームへの送球よりもわずかに早く、市大三高が点差を2点に広げる。
7回は両者ともに0で抑え、迎える8回。緊迫感が増している状況下で薬師の誇る怪物打者はベンチで集中力を高めていた。
第180話 チームの為に
もう後がない薬師高校だが、9番の増田が粘りに粘った結果四球を選び、ノーアウト一塁の場面を迎える。
打順は戻って1番の秋葉。相手にプレッシャーをかけつつ確実にチャンスを広げるため送りバントの姿勢を見せるが、エンドランを狙うという攻撃的な戦略をとる薬師。
かろうじてバットに当てたボテボテのボールは天久に処理されるが、ランナーは二塁に進む。
一打出れば同点の場面で迎えるバッターは轟雷市。最大のチャンスが薬師高校に訪れる。
ベンチからも観客席からも大きな声援が飛び交い、薬師高校の逆転を期待する気運が高まる。
チームの為にバットを振る轟とそれを迎え撃つ市大三高のエース・天久。
エースと主砲の第四ラウンドが始まろうとしていた。
第181話 去年の自分
轟雷市と天久光聖の第四ラウンド。
カーブから入った初球を見逃し、ストライク。
続く2球目はアウトコースに151キロのストレート叩き込むも轟がバットに当て、ファール。これまでとは配球を変え、確実に仕留めようとする冷静な三高バッテリー。
3球目はインハイにつり球を放つが、振り遅れることなく轟のバットが大きな唸り声をあげて跳ね返した。
非常に大きな当たりになるが、わずかにきれてファールとなる。
ボルテージが上がっていくその姿は、1年前に力を出し切れずに敗北したときのものとは違い、全身全霊をかけて目の前の投手を打ち砕こうとしていた。
4球目も続いてファール。互いの意地と意地が激しくぶつかり合う。
決着はもう目の前まで来ていた。
第182話 息吹
際どいコースに投げ込んだ天久の新しい変化球、「スライ」に悉く当ててくるため緊張感が増していく。
どうにかして抑えようと考えぬいた市大三高バッテリーはここで「スライ」を投げずにこれまで投げていた大きく変化するスライダーを投げることに決める。
「スライ」を見せ球として使い、反応が鈍った轟から空振り三振を奪い取ろうという判断だった。
天久の手を離れホームを突き進んで行く白球。周囲の音が一切聞こえない程に集中した轟は、目で追おうとはせずボールの息吹を感じとろうとした。
嫌な予感を感じ取った天久。その予感が的中したことを示すかのように、轟のバットは天久のスライダーを思惑諸共叩き潰した。
低い弾道で飛んだボールは右中間を2つに割りながら、フェンス手前で着地する。
二塁ランナーをホームへ帰すタイムリーツーベースヒットを放ったのだった。
本塁打にならなかったことで緩んでしまった天久の緊張の糸。
甘く入った球を真田に打ち抜かれることとなる。
第183話 4番の男
轟の放ったツーベースヒットに続いて真田がレフト前にヒットを放つ。ワンアウト一三塁で迎えるバッターは四番の三島。
必死に盛り上げ、少なくとも同点まで持ち込みたい薬師高校と逆転だけは逃れたい市大三高。薬師高校の破天荒な攻撃方針を十分に警戒しながらも丁寧に抑えようとするが、その意に反して薬師高校の方針は四番の三島に全てを託すのみだった。
初球のスライダーを見逃して1ストライク。続く「スライ」を空振りして2ストライクと追い詰められた三島。タイミングが合っていないことを確信した市大三高バッテリーは「スライ」で決めに行く。
四番の意地でバットに当てたものの、セカンドゴロとなり二塁はアウト。ゲッツーを狙われた状況で三島は一塁線を駆け抜ける。
際どいタイミングではあったものの、判定はセーフ。
ゲッツー崩れの間に轟がホームへ戻り、8回表の土壇場で同点に追いつく形となった。
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『ダイヤのA act2』20巻の考察・感想
20巻では一年前の夏から続く因縁にけりをつけようとする両陣営のぶつかり合いが描かれていました。
また、才能に恵まれた天久の独特な感性と幼いころからバットを振り続けた轟の対比でもあり、エース同士の対比でもあるので見ているだけでワクワクしました。
残りイニングが少ない状態で同点に持ち込んだために、どちらが勝ってもおかしくない場面となりました。
ここからどちらが、どのようにしてエースを打ち崩すのか非常に楽しみですね。