天堂家物語【第40話】ネタバレと考察・感想!溢れるらんの想い

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LaLa2021年2月号(12月24日発売)の『天堂家物語』第40話!

この記事ではネタバレと考察・感想を紹介しています。

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天堂家物語【第40話】のあらすじ・ネタバレ

酩酊するらん

周に酒を飲まされたらんの体は熱くなり、頭もぼうっとしてきた。

(酒はじっちゃんが飲んじゃ駄目って…)

周はらんの長い髪を一房手に取り、再びらんに問いかける。

「天堂雅人とどうやって知り合ったか もう一度話してみろ」

らんは再び、鳳城蘭の身代わりとして天堂家に来たと答えた。その答えに納得しない周は、なにか契約を交わしたのではないのかと重ねて問う。

らんは、自分が”人を助けて死にたい”と言ったら雅人から”死ぬときは俺を守って死ね”と言われたのだと答える。

続けて、周はらんが一度死にかけて天堂家を出たことについて聞いた。

らんは、かんしょうえで雅人が殺し屋に捕まった時に戦って刺され死にかけたと答えた。そして、雅人に医者を呼んでもらったために無事だった、しかし怪我が治った頃に天堂家を追い出されてしまった。

家にいても役立たずだから、と。

それでじっちゃんの知り合いの家に行ったら、雅人はそこにらんを連れ戻しに来た。

そこまで聞いて、周は驚いた。まさか、天堂雅人が自ら連れ戻しに行ったということが信じられなかったのだ。

”道具として必要になった”と言われた、とらんが言うと、周は道具なら替えが利くのだからわざわざ怪我を治したり連れ戻したりしないだろと返した。

「随分とお前に執着しているじゃねえか」「――もしやお兄様と恋仲なのか?」

それを黙って聞いていたらんは、すぐに否定する。

「違います」

雅人に、違うと言われたと。

「でもお前は惚れてるだろ?」

重ねてそう問いかける周に、今度は力強く、切なげに、肯定する。

「そうです!」

その勢いの激しさに、周は思わず気圧されてしまう。

雅人はひどいのだ、と吐き出すようにらんは続けた。

身代わりは無理だ、家に帰りたいと言ったのに家を燃やすし。

あんなに”俺を守れ”と言ったのに急に追い出すし。

離れていても雅人のことが頭から離れなくて苦しい。

でも、雅人から”蘭”と呼ばれた時嬉しくて、胸がいっぱいになって。

自分は蘭になるんだと思った。

でも雅人から誰も好きにはならない、らんは道具だと言われたから、その覚悟を決めていたのに。

「冷たいし 噛むし ずっと怒っててわけわかんない……!!」

らんの中でずっと押し殺していた感情が、涙とともにあふれ出る。

らんの迫力におされて黙って聞いていた周は、話についていけてない様子だ。

「家燃やすって何?」

そこまで話し終えたらんは、くたりと力が抜けてしまったようだ。力尽きて、眠ってしまったのか。

正気を失った…!?

「おい 大事なところだ 寝るな」

くわしい話を聞こうと周はらんの髪を引っ張る。

その瞬間、周はらんのするどい蹴りを頬に受けて畳に倒れこんだ。

らんは流れるような動きで近くにあったガラスのビンを足でつかみ、香炉で叩き割った後、割れた破片で梁にくくりつけられていた縄を切った。

実は薬も酒も効いたふりをして、油断させられていたのか?

周は側でゆらりと立っているらんの顔を見上げた。

瞳は明らかに正気を失っている。

らんは、両手がまだ縛られて不自由にも関わらず、周に蹴りで襲い掛かっていった。

周は必死に蹴りをかわしながら、呼び鈴を鳴らして縣を呼んだ。

音を聞きつけ部屋に飛び込む縣に、らんは襲い掛かる。

縣はとっさにらんを掴んで畳に投げつけると、らんは酔っているせいもあるのかそのまま気を失ってしまった。

「お 女の子を思いっきり投げてしまいました!!」

焦る縣に、周は気にするなと言った。それより、軽井沢へ行けと命令する。

「晶が……!」

晶の元へ

晶は、軽井沢にいた。

朝の支度を手伝うと部屋に来た女中に下がれと一喝し、苦い顔をしてベッドから身を起こした。

ふと、右手首にある×印の痣が目に入る。

「……嫌な痣」

晶は別の使用人に、テラスへ紅茶を運ばせた。

(…退屈な景色 今日からいつまでここにいればいいのかしら)

周はあの女の調教が終わるまで、と。それも体が限界になったらすぐ落ちるといっていたけれど――

周はもて遊ぶ癖がある。それに…多分、あの女を気に入っているのだ。

「……嫌」

それを思って、晶は手にはめた手袋を軽く噛む。

あの女が自分に平伏する姿を見るのは胸がすくけれど、気が済んだらすぐ捨ててしまおう。

そもそも、自分が欲しいといったのは雅人お兄様なのだ。

小鳥が木の上でさえずっている。

それに目をやりながらも、晶は退屈そうだ。

お祖母様が死んで周が家を潰すといって、折角最近楽しい気分だったのに。

退屈だと飲み込まれてしまいそうだ。

どこにも行けない、周と自分の幸福な絶望に。

(――いっその事誰か強引に連れ去ってくれたらいいのに…)

青空を自由に飛ぶ鳥を眺める晶の耳に、騒がしい物音が聞こえてきた。

使用人があわてて晶の元へ駆けつける。

何よ騒がしい、ととがめる晶に、使用人は家の中にお入りくださいといいかけたその時。

馬に乗った天堂雅人が現れた。

「見つけたぞ 天堂晶…!」

思わぬ闖入者に、晶は頬を染めて呟いた。

「雅人お兄様…」

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天堂家物語【第40話】の考察・感想

今回は、らんの雅人への切ない思いが爆発してましたね。

改めてらんが蘭として雅人に仕えることになった話を聞くと、周じゃなくても戸惑うよなと思いました。家燃やすって、何?

結構雅人から散々なことをされているように見えるらんですが、それでも一途に雅人を思う姿が切ないです。

らんは気づいていませんが、道具といいながら医者を呼んで怪我の治療したり追い出しといて迎えにいくって、やっぱり雅人はらんのこと大事に思ってるんですよね。

軽井沢にいる天堂晶のところへ殴り込みに行くくらいだし…。

逆に雅人が晶に捕まらないか心配ですが、早くらんを助けに行ってほしい!

と、願いながら次号も楽しみにしています!

まとめ

以上、『天堂家物語』第40話のネタバレと考察・感想をお届けしました。

次回の『天堂家物語』第41話は、LaLa3月号(1月22日発売)にて掲載予定です。

次回のネタバレ・感想の記事もお楽しみに!

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