ヤングジャンプ2021年10号(2月4日発売)の『九龍ジェネリックロマンス』第37話!
この記事ではネタバレと考察・感想を紹介しています。
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九龍ジェネリックロマンス【第37話】のあらすじ・ネタバレ
推理小説
鯨井の自室。雑貨を置いている棚の一部に置かれている本は、日本の推理小説ばかりであった。
鯨井は何気なく1冊を手に取って、読み始めた。
〈女が笑っている。ひどく見慣れた景色だった。この瞬間を、永遠に閉じ込めることができたならば、今度こそ安心して眠れるだろう。〉
〈そんな碌でもないことを考えながら、男は、一歩、また一歩と近づき…――〉
鯨井は、工藤がその手を鯨井Bにかけているところを想像した。
その瞬間、スマホのバイブレーションが鳴る。ベッドの上で寝ころびながら読みふけっていた鯨井は思わず身体をびくっとさせる。
スマホには、楊明からのメールが入っていた。今から行くけど何か買っていくか、という他愛もない内容。ありがとう、特にないよとすぐ返事を返した。
なんとなく続きを読む気がなくなって、鯨井は本を棚に戻した。他の本読もうかと背表紙に手をかけたとき、棚の奥のほうでコツンと何かに当たるような感触があった。棚のすきまを覗いてみると、何かが光っている。
鯨井は、それに手を伸ばした。
―――
「…ダイヤだ」
鯨井の部屋に訪れた楊明は、棚にあったそれを見て言った。
本物のダイヤの指輪。どうやら婚約指輪のようだ。
鯨井はその指輪をじっと見つめ、一言キレイだね、と言った。
「…2人は、この指輪に未来を約束したんだね」
みゆきとグエンのデート
みゆきとグエンは、映画館に来ていた。グエンは椅子の手すりに置いたみゆきの手を握りうれしそうにしている。
グエンにべたべたされても表情を変えないみゆきだが、内心の気恥ずかしさを誤魔化すように映画に話題を振った。
「古い映画のリバイバルだなんて、あなたにしては珍しいチョイスですね」
他に面白そうなのなかったんだよ、とグエンは答える。これから見る映画のビラには、主演の美しい女優が微笑んでいた。
「この女優さん、今もキレイだけど昔もキレイだね~。」
グエンのコメントに、みゆきはカウンセリングでこの方の写真を持ってくる人がいる、と答えた。同じ顔にしてほしいということなのだが、実際整形でそっくりにはなるが同じ顔にはならない。
それは、それまでにその人がクセを付けた表情筋によって、話したり表情を動かしたりすると元の顔の面影がうっすら浮かんでくるからなのだった。
「表情といえばみゆきちゃんさ、最近顔つきが柔らかくなったよね」
グエンはみゆきに微笑みかける。もっと仕事を減らしたらいいのに、というグエンに、そういうわけにはいかないとみゆきは小さくため息をつく。そんなみゆきの手を取り、グエンはみゆきちゃんがどこへ行こうと着いていくしどこへだって連れてってあげるよと言った。
「約束する。この先ずっと。」
真っすぐに目を見てそう言うグエンに、みゆきは一瞬止まったがすぐその手を離した。そんな大そうなことを簡単に口にするものじゃない、と静かに咎める。俺は…と何かを言いかけるグエンを制して、みゆきは言った。
「約束なんてするもんじゃない。 どこへも行けなくなる。」
それを聞いてまだ何かいいたそうなグエンの顔面に、みゆきは人差し指を差し出してにっこりと笑った。
「映画が始まります。静かに。」
その笑顔に、結局グエンは何も言えなくなって黙り込む。…そうしているうちに映画館の照明は落ち、映画が始まった。
どこにも行けない
映画を見ながら、グエンは昔のことを思い出す。
金魚茶館で工藤と鯨井が話していた会話。
「金魚、好きなんすか?」
工藤は、ここに来たらいつもじっと金魚を見入る鯨井が気になっていたらしい。
以前飼ってたのか、と聞かれ、ダメダメと笑顔で手を振る鯨井。生き物は飼わない主義なのだと言う。
「だって、どこへも行けなくなっちゃうでしょ?」
工藤はそれを聞いて、令子さん九龍以外にキョーミないでしょと呆れたように言った。それにフフフ、正解と笑う鯨井は、工藤に金魚を絶対に買ってこないようにと念を押していたのだった。
―――
今、金魚茶館で一人コーヒーを飲む工藤は、ただ金魚にじっと見入っていた。
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九龍ジェネリックロマンス【第37話】の考察・感想
今回は、みゆきさんの「約束なんてするもんじゃない。どこにも行けなくなる。」というセリフが印象的でしたね。
鯨井Bと工藤の婚約指輪…この約束で、工藤もどこにも行けなくなってしまっているのかもしれません。
「約束」って、交わすと未来が確かになるような安心感がありますが、実際には破られてしまったり予期せぬ出来事が起こって叶えられなかったりすることもあります。
みゆきさんの言う通り、確かに簡単に約束なんてするもんじゃないのかもしれません。
でも、したくなりますよね。恋人を安心させたかったグエンのように。
鯨井Bが「どこにも行けなくなるから」と言って飼わなかった金魚を、今は鯨井が飼っています。鯨井Bも本当は飼いたかったかもしれません。
金魚茶館の金魚を見ながら、工藤は何を思っているのでしょうね。
まとめ
以上、『九龍ジェネリックロマンス』第37話のネタバレと考察・感想をお届けしました。
次回の『九龍ジェネリックロマンス』第38話は、ヤングジャンプ12号(2月18日発売)にて掲載予定です。
次回のネタバレ・感想の記事もお楽しみに!
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