ヤングジャンプ2021年14号(3月4日発売)の『九龍ジェネリックロマンス』第39話!
この記事では最新話のネタバレと考察・感想を紹介しています。
『九龍ジェネリックロマンス』を全巻無料で読む方法は、以下の記事で解説しています。
無料で読む方法をお探しのかたは、ぜひ参考にしてみてください。
九龍ジェネリックロマンス【第39話】のあらすじ・ネタバレ
蛇沼テレビ出演
「では行ってきます。」
香港市中、蛇沼宅。蛇沼みゆきはスーツをビシッと着こなし、グエンに声をかけた。今日はテレビ出演の予定が入っているのだ。
その決まっている姿を見て、グエンも嬉しそうだ。今日は執事たちと食料庫の整理をするというグエンに、まぁほどほどに、と言って蛇沼は背を向けた。
「あ、待って待って」
呼び止められ、グエンに振り向きざまキスされる。
蛇沼がはっと我に返って側に控えていたメイドを見ると、目のやり場に困っていた。
「行ってきますッ!!!」
恥ずかしさに慌てて飛び出していく蛇沼。残されたグエンとメイドたちは、最近グエンが来てから蛇沼の顔が穏やかになった、性格も少し丸くなったとキャッキャしていた。
与えられることによって奪われること
蛇沼は昼の情報番組の人気コーナー、「ビューティお悩みビフォーアフター」という番組に出演していた。
相談者の女性の悩みは、顔立ちのせいでいつも冷たく見られてしまうのでやわらかい印象にしたい、というものだった。
いかがでしょうか、と意見を求められた蛇沼は、そうですね、とにこやかに答える。
今のままでも十分魅力的だと思いますが、と前置きをしつつ、二重まぶたの施術やエラを削って輪郭を丸くするなどの提案をしてパソコンの画像にシュミレーションを出していく。
「あの…私、口角が下がってるのも気になって… この表情は変えられますか?」
女性がおずおずと尋ねた。
「ふむ…表情ね…」
蛇沼は笑顔を保ったまま、ボトックスで口角を上げる事はできるが、効果は永久ではないと答えた。
「…これは余談ですが あなた、犬はお好きですか?」
相談者に蛇沼が質問する。女性は犬が本当に好きなのか、にっこり微笑んで「はい」と答えた。
「あぁ ほらそのお顔。」
蛇沼は手元のノートパソコンをパタンと閉じて、極上の微笑みを女性に向けた。
「表情を変えるには整形をするよりも自身の心が実は一番効果的なんです。 今のあなたの笑顔、とても素敵でしたよ。」
その素敵な笑顔の蛇沼に、思わず司会のアナウンサーたちも相談者の女性も見とれてしまう。
「意外だなー」
そこに、番宣で来ていた俳優が話に入ってきた。てっきり糸でグイ~~っと引き上げてーとか言うと思っていた、という。笑顔を心がけるだけで解決できるのは元がいいからだ、はじめから恵まれている人間の言うキレイ事だとつっかかってくる。
「現に先生は二世社長で親から全て与えられて持っている人間だから、そんな生ぬるい事が言えるんだ。」
自分のようなたたき上げでここまで来た人間には共感できないな、と俳優は鼻で笑った。
「私が、与えられた人間だと…?」
蛇沼の目が、まるで蛇の様に細められる。アナウンサーたちは生放送で雰囲気がどんどん悪くなっていっていることに青ざめ、なんとか話をそらそうとしているが俳優の暴言は止まらない。
「だって、二世はしょせん一世のジェネリックでしょ。」
先生の造ってるジェネテラも人生イージーモードな人間が考えそうな企画ですよね、と俳優が言った瞬間、蛇沼に椅子の足を思いっきり蹴り飛ばされ、後ろにすっ転がった。
蛇沼は「おや失礼」と何食わぬ顔だ。
「”与えられること”が必ずしも”恵まれている”とは限らない。」
与えられることによって奪われていることだってあるんです、と蛇沼は姿勢を崩さず言った。
頬づえをついて、顔面を強打したらしい俳優を見下ろし、おや鼻をお打ちになられましたか?と慇懃に聞く。
「必要ならばみましょうか?私、鼻の整形には定評があるんですよ。独学ですがね。」
蛇沼は意地悪く目を細め、俳優に言ってのけた。
「し、CMでーーーーすッ!!!」
司会のアナウンサーが状況に耐え切れず、叫ぶ。番組は一旦、CMになった。
求めれば求めるほど
「なんだァ?」
料理屋で昼食中、蛇沼出演のテレビを見ていた工藤、鯨井、楊明の三人は思わずぽかんと口を開けた。
「でも私 蛇沼先生の言う事わかるなーっ」
与えられると同時に奪われることってあると思う、と楊明が言う。例えば?と聞く鯨井に、楊明は顔をこわばらせて「”自分”」と答えた。
「誰かに用意された人生を歩むことは、元の自分の人生を奪われてることになるでしょ?」
そう言ってじっと鯨井を見つめる楊明に、鯨井は自分と鯨井Bのことを言っているのだと気づく。話をそらそうと、そろそろ行こうと鯨井が立ち上がったその時、お店のおばちゃんが映画のチケットを2枚くれた。
『胡蝶の夢 リバイバル上映』
チケットにのっている主演の女優を見て、鯨井がキレイな人ですね~と感心する。おばちゃんは国民的女優なのに知らないのかと鯨井に驚いていた。
「へ~~~。楊明行く?」
誘った鯨井と目を合わせず、楊明は自分は行かない、仕事場へ戻ると言ってサッサと一人で出て行ってしまった。
「いーのか?ミシンのネーチャン。」
後から二人で店をでて歩く。楊明のことを聞いてくる工藤に、鯨井は後でメッセージを送るので、と答えて少し沈黙した。
「…さっきの、工藤さんはどう思います?」
「私は、もしも奪われているなら、求めればいいって思うんですけど…」
工藤は鯨井にそう聞かれ、静かに答えた。
「オレは…求めれば求めるほど、奪われるものもあると思う…」
鯨井は答えた工藤の横顔を見て、目を伏せた。歩き続け、ふと目を上げると金魚屋の前まで来ていた。
「金魚!」
鯨井はとっさに駆け寄った。家にいるのに見かけるとつい見てしまう、といって眺めている。
「…お前昨日」「はい」
「『世界の歩き方』なんて本買ってたけどよ、」「はい」
「金魚どーすんだよ。置いていくのか?せっかくオレが買ってやったのによ。」
後ろからそう話しかける工藤に、鯨井は振り返って笑顔を見せた。
「ちゃんと最期まで一緒に居ますよ。」
なんですかソレ、と言ってフフフと笑う。
工藤はその鯨井の様子に考え込むように顎をさすり、二人は金魚の元から離れてまた歩き出した。
―――
「この番組は ご覧の提供でお送りしました」
蛇沼出演の番組は、無事に?終了した。蛇沼はじめ、出演者一同が笑顔で手を振って番組が終わる。
ただひとり、あの俳優の姿だけはなかった。
「誰が丸くなったって?」
蛇沼宅の休憩室でグエン一同と使用人たちが番組を見て、思わず苦笑いをしていた。
九龍ジェネリックロマンスの最新話を無料で読む方法とは?
漫画が今すぐ読めないときは、
文字から想像して楽しむのも良いですよね。
しかし、
やはり、漫画ならではの価値があると思います。
イメージも一緒に、
スピーディに楽しみたい!
ワクワクしながら、
漫画ならではの世界を味わいたい!
そんなあなたにおすすめなのが、U-NEXTです。
初回の無料登録で、すぐに600円分のポイントを貰えるので、『九龍ジェネリックロマンス』第39話が掲載されている、週刊ヤングジャンプ2021年14号を無料で読むことができます。
31日間の無料期間内に解約すれば、完全無料です。
解約後も未使用分のポイントは残るので、とりあえず登録してみるのもおすすめ!
九龍ジェネリックロマンス【第39話】の考察・感想
与えられることによって奪われていることもある…なんとも深い話でした。
あの俳優は完全に蛇沼に対してやっかんでいましたね。せっかくグエンのおかげで性格丸く素敵な感じに仕上がっていたのに、最後は蛇のように恐ろしい蛇沼に逆戻りでした。やり返すのが痛快で良かったですが。
楊明の反応も気になるところでした。「胡蝶の夢」、この前蛇沼とグエンが見に行っていた映画でしたね。もしかしたらあの主演の女優が全身整形して、新たな人生を生きようとして楊明になった…?楊明もなにか訳ありな感じでしたが、まさか。
工藤は鯨井に金魚は最期まで一緒に居ると言ってもらえて安心したのでしょうか?何か考えるところがあったようですが…。
まとめ
以上、『九龍ジェネリックロマンス』第39話のネタバレと考察・感想をお届けしました。
次回の『九龍ジェネリックロマンス』第40話は、ヤングジャンプ16号(3月18日発売)にて掲載予定です。
次回のネタバレ・感想の記事もお楽しみに!
漫画で今すぐ読むなら
U-NEXTがおすすめです。
無料登録ですぐに600P貰えます!
もちろん最新話も読むことができます。
※31日間以内の解約で完全無料※